平山 讓の近著

プロ野球選手という仕事 中田翔 逃げない心 

「このまま消えてしまったら、どんなに楽だろう。けれど――」 。プロ野球という華やかな舞台のその裏で、北海道日本ハムファイターズの中田翔は孤独と向きあいながら、 重圧と焦燥、苦悩と葛藤に抗いつづけていた。肉体や、技能や、結果といった外面的な情報からはうかがいしることのできない、脆(もろ)く、傷つきやすく、痛みを感じる生身の人間の、眼には見えない、精神や、努力や、過程といった内面的な実像。 最もきらびやかなイメージが定着している一人のプロ野球選手に三年間密着し、心のなかの言葉を拾い集め、プロ野球選手という仕事を探求したノンフィクション。

還暦少年 (講談社刊)

還暦軟式野球選手権――。全国に四百以上ものチームがあり、 六十歳を超えた約二万人が、 いまだ野球に熱中している。定年後に生き方を見失った会社人間「四番セカンド・コバヤシ」。悪性リンパ腫の病魔と闘う「五番ライト・カキヌマ」。六十二歳にして野球を始めた新米の「九番代打・キムラ」。喧嘩した息子との関係を修復できずにいる「七番センター・中島」。妻を亡くし、親友も失ったグローブ職人「六番ピッチャー・タケウチ」。還暦を過ぎて都会の片隅にあるグラウンドへと集まった五人の、 家族、人生、そして、野球を描く、連作リアルストーリー。

灰とダイヤモンド (PHP研究所刊)

伊豆諸島の三宅島に一校だけある高校、都立三宅高校の野球部は、部員数が少なく、大会出場すらままならなかった。夏の甲子園予選当日、試合に挑むその朝、 三宅島の雄山が大噴火し、混乱のなかでチームは大敗する。 大量の火山灰に埋もれ、火山ガスが充満する島は、避難勧告が発令され、やがて無人島と化してしまう。慣れない都会での避難生活を強いられ、絶望しそうになる三宅ナイン。監督と選手たちを支えたのは、島民のあたたかい励ましと、「夏の一勝」という夢だった──。故郷を失いながらも、復興に向かって走りつづけた、先生と生徒たちの真実のドラマ。

最後のスコアブック (PHP研究所刊)

挫折の果てに、ケガした高校生と出会ったスカウトの選択。WBC日本代表を支えたスコアラーの挑戦。マスターズリーグMVPに輝く無名投手の再起。メジャーリーグを目指す日本人審判員の冒険。日本女子代表を世界一へ導く女子野球指導者の発見。北海道勢初の全国制覇、駒大苫小牧高校監督の甘苦──。「戦力外通告」から始まる、ゲームセットなき人生。『野球やろうぜ』『最後のスコアブック』『やりなおしのマウンド』『海を渡るアンパイア』『野球からの贈りもの』『優勝旗のかわりに』 全六編を収めた、ベースボール短編集。

パラリンピックからの贈りもの (PHP研究所刊)

交通事故で大腿を切断して夢を奪われた大学生。小児麻痺で社会との隔たりを感じていた女性会社員。障害者スキー日本代表チームをゼロから組織した監督。水泳で二十一個のメダルを獲った「ミスターパラリンピック」。「僕らには、スポーツという翼がある」──。悲しみや苦しみのどん底で、スポーツに出合い、もう一度、夢を見つけた七人の挑戦。表題作の他、『仲間がいるから』『トスの人』『義足でのテイクオフ』『手作りの金メダル』『ブラインドサッカーというサッカー』『四年間』、全七編を収めたパラリンピックの物語。